地震モーメント法

地震モーメント法は深部鉱山における山鳴りや山はねを予測する新しい方法です。この方法では3次元弾性応力解析に基づいて炭層や岩盤内の破壊の位置と規模を予想します。破壊の規模は最大せん断地震モーメントであらわします。

今までの解析の例は以下のようです。

1.幌内炭鉱地下1,055〜1,125mにあった採炭パネルW8-5UとW8-5の例では、山はねはありませんでしたが、山鳴りの集中する位置と規模、また、採掘の進行に伴う山鳴り活動の規模の消長が予測できました。

2.同炭鉱の採炭パネルW6-3は地下915〜985mにあり、ここで生じた山はねは払面に位置する炭層要素の破壊として予測されました。

3.三池炭鉱の採炭パネルE3〜E6は地下600〜650mに位置していました。この採炭パネルにおける山鳴りについても位置、規模、消長が予測されました。また、炭壁の倒壊、山はねについても、払面に位置する炭層要素の破壊として予測されました。

  

D炭鉱の解析例。丸は要素の破壊を示す。赤:岩盤の圧縮破壊、青:岩盤の引張破壊、黄:炭層の圧縮破壊、緑:炭層の引張破壊。上:切羽が左から右へ進行している平面図(面長210 m、肩坑道・ゲート坑道はそれぞれ上・下)。左下:切羽が左から右へ進行している断面図、黄色の線は長さ+100 mで、切羽位置を示す。右下:肩坑道・ゲート坑道がそれぞれ右・左の断面図。丸の大きさは最大せん断地震モーメントの対数に比例している。丸の中心は重複を避けるために乱数を用いて最大7.5 mずらした。たまたまではあるが全て圧縮破壊である。