地熱発電と原子力電池の違い

地熱発電で使う高温岩体が高温になっている主な原因はプレート運動であり、プレート運動は直接的には、外核から供給される熱によるホットプルームに起因する。ただし、地殻やマントルに拡散して含まれるウラン238・トリウム232・カリウム40などの崩壊熱に起因する地熱がなければプレートが滑ったりできないし、ホットプルームもすぐに冷やされてしまうので、崩壊熱も間接的に寄与しているといえる。さらにさかのぼればビッグバンとなってしまうので、この辺で遡るのは止める。

一方、世の中には、原子力電池というものが存在し、例えばプルトニウムの崩壊熱を熱電素子で電気に変換し低電力、超寿命、メンテナンスフリーの特徴を有して、ペースメーカー・人工衛星・海底地震計・無人送信所などの電源として使われ、北極圏にはロシアが放棄した原子力電池が多数散在しているという。現在は、トリチウム型の原子力電池が開発中である。

地熱発電は外核から供給される熱と拡散した同位体の崩壊熱をプレート運動によりかき集めて限られた領域の岩体を高温にし、熱を水で回収してタービンを回して電力を得ている。原子力電池はヒトが濃縮した(かき集めた)同位体の崩壊熱を熱電素子で電力に変換している。両者の根本的な違いは外核から供給される熱を使っているかどうかである。

太陽光発電パネルは太陽の核融合から発生した電磁波を電力に変えている。水力発電も水を蒸発させて山の上まで運ぶ太陽エネルギーを電力に変換している。化石エネルギーは植物とプランクトンと地熱だから、太陽エネルギーと同位体崩壊熱が変換されたものである。

同じ穴のナジム。